270年:魔人の洞窟を制覇した!
父さんは山岳兵に婿入りして楽しいんだろうか。
俺は、山岳兵をいつ辞められるのだろうか。とりあえず服装を変えて、気分一新してみたが空しいだけだ。
フレン「おい、ルディ・・・フォモスの股の下で話すのもアレだけどさ・・・」
フレン「いつも、ここでぼーっとしてるよな。ここは恋人の憩いの場だ。早く彼女を作れよ!」
(そうだ、山岳兵を辞めるには結婚しかない。ムリだ、そんな相手がいない。)
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レベルがチカラに偏るのもやむなし、ひとまず己を鍛えることに集中しよう。
ぐは・・・俺は未熟者だ。調子に乗った・・・。
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アレクシア「ルディ、ひどい怪我!大丈夫?」
アレクシア「無理しないでよ・・・いきなり魔人の洞窟だなんて」
ルディ「身体が痛い、家まで肩を貸して」
アレクシア「・・・もう」
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アレクシア「あのさ、まずは採掘とかやれることあるじゃない?」
ルディ「俺は山岳兵を辞めたいし、早く武術を極めたいんだよ!」
アレクシア「それで無理して倒れたら意味ないじゃないの」
ルディ「ぐぬぬ・・・」
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しょうがない。ある一定のレベルになるまで周囲のチカラを借りるか・・・
母さんと婆ちゃんで探索へ。まだ揃ってないスキルもあった。
スキルを集めながら少しずつ進めるとするか。
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森への探索は、ぶっきらぼうな龍騎士のデータスさんと。
スピードのレベルが高く先制攻撃をしてくれる。心強い。
たまに誘われる練習試合では到底勝てっこない相手だ。
俺のスピードも早くデータスさんの領域に達したい。
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ルディ「アレクシア !この前はありがとう。周囲の力を借りて少しずつ鍛えていくことにするよ」
アレクシア「やっと名前で呼んでくれた。頑張ってね^^」
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ただ・・・「周囲のチカラを借りて少しずつ鍛えていく」と言っても時間は待ってくれない。
ルディ「婆ちゃん・・・辛いところ無理させてごめん。でも最後にお願いがあるんだ!!」
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俺は祖父母と魔人の洞窟へ向かった。
クリフト爺ちゃんもレベルが高く、婆ちゃんをかばうように戦い・・・一歩ずつ深い階層へ
20F、最後のボスは婆ちゃんの会心の一撃を見ることができた。
9代目にして魔人の洞窟を制覇した!
図書館に名前が刻まれた・・・
本当は婆ちゃんと爺ちゃんの名前も一緒に刻んでほしかった。
一人じゃ出来なかったことだから。