花かんむりの人
エルネア杯、お母さんが順調に試合を勝ち進んでいます。
いよいよバグウェルとの闘い…私がお母さんにできることってなんだろう。
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やった、見つけた!
お守りになる光の花…お母さん喜ぶかな。
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サラ「お母さん、お守り…受け取ってください」
シェリ「サラ、ごめんね。これは受け取れないの」
サラ「お母さん…のため…って、私、頑張って探したのに…」
シェリ「サラ…泣かないで、あのね」
マンフレッド「すみません、シェリさん!サラさんをお借りします。」
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マンフレッドさんに腕を引っ張られて連れてこられた幸運の塔。さっき、ここで光の花をみつけたばかりだったのに。
サラ「光の花、いらないんだって。探索ばかりで家も留守がちだし、私のこと嫌いなのかな…」
(そっか…私、寂しかったんだ。小さい頃の記憶が少しずつよみがえる。探索で帰らないお母さん。私はいつもお母さんを探し回ってフラフラしていたんだっけ。)
マンフレッド「シェリさんは嬉しかったはずだよ。シェリさん、1回目のバグウェル戦、お守りを使ったんだって。2回目は実力で勝ちたいんだと思う。」
マンフレッド「そうだ、もう少ししたら牧場に来てくれる?」
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マンフレッド「はい、プレゼント。さすがに花かんむりを作る余裕はなかったよ」
サラ「花かんむり…」
あの日、お母さんを探して迷子になって…泣いてうずくまっていたら花かんむりを作ってくれた人。それって…
マンフレッド「シェリさんが心配する。笑って、ね?」
サラ「あ…」
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サム「サラ!何してるんだ、母さんが心配してる」
マンフレッド「それじゃまた」
手の平のルリオオツノムシはキラキラと輝いていた。