エルネア王国ガイド

ワールド・ネバーランド「エルネア王国の日々」攻略・まとめ・プレイ日記

思い出すのは

「あれ…チヤ君、今日は一人?」

今日もウィアラさんにお使いを頼まれ、城の船着き場を通りかかるとアンテルムさんに呼び止められた。

 

「あーキミが噂の旅人君だね」

そして隣にいるのはアンテルムさんのお兄さんティムさん。繊細なムードで身にまとう空気がふわっとしている。どうやら兄弟で釣りをしていたようだ。

「はい、アンガスさんはやることがあるそうです」

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「ん~やることねぇ」ティムさんが顎に手をのせて考える。

「どうせ酒場か女のところだろ」飽きれた、と言わんばかりのアンテルムさん。

 

「チヤ君も僕たちと一緒に遊ぶ?」

「兄さん、私たちは遊んでるわけじゃなくて食材の調達だろ」

「そうだったね、はは」

ティムさんの雰囲気が独特でペースに飲み込まれそうだ。

「またお願いします」一礼して船着き場を後にする。

「ねぇ、アンテルム。あの子は可愛いね」

「は?男だぞ…それにチヤ君の笑ったところ見たことないし、イマイチ感情が読めないんだよな」

「ふふふ」

「兄さん、何が可笑しいんだよ…あっ、釣れてるって!!」

ざぷん、と顔までお湯に浸かり「疲れた…」と言葉が漏れる。

女であることがバレないように、そして眠れないがために夜の3刻に浴場へ向かうのが習慣になったのだ。浴場を巡回する水の音しか聞こえない、静かで頭を空っぽにできる唯一の時間。

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(アンガスさん何してるんだろう…)

頭を空っぽにしたはずが、思い浮かんだのはアンガスさんだった。エルネアにきて初めて会わなかった日。

ふと指先を見つめるとナイフで切った傷口が塞がっていた。アンガスさんが舌を這わせたところだ…あの時のアンガスさんの顔を思い出して、こくんと喉がなり顔が熱くるなる。

…なんなの、これ。なぜ心を乱されなきゃいけないの。