オスキツ国に降り立った旅人の話<ティナ>
エルネア、楽しんでいますか?Twitterを見ている方はご存じですが、私はオスキツ国の王族である、ブヴァール三王子(ティム・アンテルム・アンガス)にハマってます。アンガス×チヤの恋愛ものは満足するものが書けましたので、次はアンテルムさんですよ。
彼、学生時代は優等生で主席で卒業、そのままローゼル近衛騎士隊に入隊。信心深い性格でグリニーの導き持ち。スパダリみある。だけど、個性的な家族と兄弟のせいで不憫感があるのがたまらないんです。
というわけで彼と恋愛するために、いつものテンプレです。初期国民をしゃべらせて、なりきり妄想炸裂なのでイメージを壊されたくない人はブラウザを閉じてね。
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【はじまりの夢】
『キミはお姫様だよ、ぼくは騎士になって迎えに行くから』
それはまだ幼さのある声で、けれど落ち着いた、優しい響きを持つ声でもあった。
*
「また、同じ夢……」
少女はベッドからゆっくり起き上がり、窓辺に手をついて夏の夜風に白銀色の髪をなぶらせていた。」
青い海にさわやかな風が吹き渡り、可憐な花々が咲き誇る王都都市国家。
ロークス島とシーラル島の二島からなる、遺跡と花と海の国──ナルル王国。
エルグ長を務める責任感ある父と
ティナ「デューイお兄様が旅に?」
父「そうだ、エルネアまで使いを頼んだ」
ティナの家系はエルネア王国の王族に縁故がある。幼い頃はお互いの国を行き来するほど交流があったが、エルネアの現国王であるオスキツ陛下が王座についてからは、手紙と贈り物の交流に留まっていた。そのエルネア王国に兄デューイが旅に出たというのだ。
ティナ「お父様、お母様……わたくしもエルネアに行きたいです」
父「いや、6歳になったんだ。
ティナ「そんな…」
新緑を写し取ったような翠緑色の瞳に深い影が落ちる。
社交界は大人になった証であり、同時に花婿・花嫁探しの一歩でもある。令嬢らはより地位が高く、より財産のある跡継ぎの令息を狙い、令息らはより若く美しい家柄のよい令嬢を求めるのだ。
ティナ「お願いです!わたくしに少しだけ世界を見る時間を頂けませんか」
愛らしい外見のせいで、ティナはおとなしい少女だと思われるきらいがある。実際、あまり身体が丈夫でないこともあって、季節の変わり目には熱も出す。
母「あなた……ここまで言うならティナが納得してからデビュタントでも遅くないはずよ」
父「しかし、体調が心配だ」
ティナ「わたくし、夏になってからまだ熱はだしておりませんの。お薬は今まで通り、きちんと飲みます!」
母「そうね、エルネアまで付き人をつけるわ。体調が悪くなったらすぐに戻るようにしてちょうだい」
ティナ「お母様、お父様!ありがとうございます」
ティナは大喜びで母に抱きつく。
父「いや、まだいいとは言ってn……仕方ないな」