幼馴染との距離感
夜は一人でゆっくり浴場、というわけにも行かず。
エッカルト「今日もいい天気だったね。」
レイチェル「そ、その…ええ。」
失恋のこともあるし、もう学生時代とは違ってあの頃のような気持ちで会えません。私の考えすぎかもしれませんが、大人の男女なのでここで会うのはすごく嫌です。
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もう1人、アーヴィングさん。親同士で付き合いがあって幼馴染だけど、私が失恋で泣いてしまってから同情されてるのかなって。
アーヴィング「ったく、エッカルトさんも彼女がいるのにどういうつもりでここまで会いにきてるんだよ。レイチェルも嫌だったらはっきり言えよ」
レイチェル「きゃ、アーヴィングさんこそどうしてここに!」
アーヴィング「なんだよ、帰りが遅いから探しにきたのに。てか、その服どうしたの?」
レイチェル「これは水着です!!そんなに見ないでください!!」
アーヴィング「いてて、わかった!もう出るから押すな」
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エッカルト「おっと、相変わらず二人は仲がいいね」
アーヴィング「そうだけど?エッカルトさんも彼女がいるならレイチェルに付きまとうなよ。」
エッカルト「付きまとうなんて、そんなつもりは」
レイチェル「エッカルトさん、ごめんなさい。アーヴィングさん帰ろう!!」
レイチェル「アーヴィングさん…」
アーヴィング「前から思ってたんだけどなんでさん付けになってんの」
レイチェル「だって成人したら「くん」って可愛い感じがなくなってて」
アーヴィング「はーん、大人になったオレがイケメンだから驚いたか。なら許そう。」
レイチェル「…」
アーヴィング「そこで黙るなよ!とにかく俺がそうしたいだけだから明日も迎えにいくから」
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アーヴィング「あーあ、今朝は雨だな。
そういえばさっき、ガブリエラさんに図書館で待ってる伝言を頼まれた。」
レイチェル「え…」
アーヴィング「会って辛いことがったらオレに話して。」
何を話すんだろう…